株式会社 新亀製作所 信頼のブランドSUNFLAG。「プロの工具」をお届けすることを使命といたしております。

SUB STORY KAGUYA #01「出撃」

輝夜はスロツトルを全開にすると、一気に成層圏まで駆けあがった。
「何!?」

コクピットのレーダーには白い影がこちらへ迫ってきている。なのに、目の前には何もない。物音ひとつしない。おかしい。
輝夜の背筋に不気味な戦慄が走った。

ほんの数分前のことだ。輝夜は地上3000メートルを飛行する空母型巨大飛行機のなかにいた。休憩室でしばし仮眠をとっていたそのとき、機内にイエローアラート(第1次緊急警報)が鳴り響いた。輝夜はそばに置いていた、自らがマスコット“ママ”と呼んでいるドライバーセットをひっつかむと、格納庫に向かった。走りながら、管制塔とコンタクトを取る。
「奴らが防空識別圏に近づいています!いそいで輝夜!」
輝夜がバトルドライバーのコックピットに飛び移るや、ハッチが閉じる。ヘルメットを装着しながら、頭上のIDボックスに自分のシンクロキーをセットした。

「電圧・油圧、正常。緊急系統もOK、予備の燃料も確認。ブースターの圧力も・・・ん?」
やけに吹き上がりがいい。輝夜はにやりとした。
「やってくれるじゃん。自分の寝る暇もないくせに」

「輝夜!射出スタンバイ!すぐに出て!」
管制塔はいつにまして興奮状態だ。
「オールクリア!」
輝夜の号令とともに格納庫の扉が開き、カタパルトがせりあがる。
「イグニッション!」
ブースターがひとたび怪物のような咆哮を上げると、軽快なエキゾーストをあげて空母から発進した。
「グッ!」

激しいGが首筋から背骨を突き抜けていく。肩に食い込むハーネス。
輝夜を乗せた炎の塊は、どこまで加速するのかといわんばかりに青い空へ突き抜けて行った。

バトルドライバー パイロット輝夜(かぐや)

バトルドライバー パイロット 輝夜(かぐや)

SUNFLAG社に所属するバトルドライバーのパイロット。国際連合軍に所属していた時は、士官候補生として将来を有望視されていたが、事故にまきこまれ...

迎撃用重工機プロトタイプSK-P000

迎撃用重工機プロトタイプ SK-P000

SUNFLAG社で開発に成功した、民間企業初のバトルドライバー。後のバトルドライバー「SUNFLAG」のプロトタイプである。

汎用ドライバーセット輝夜KAGUYA

汎用ドライバーセット 輝夜KAGUYA

パイロットの輝夜が愛用するドライバーセット。過去に命を救われたことがあり、お守りとして出撃時には必ずコクピットに持って行く。

プラスNo.00・0:メガネ、カメラ、プラスNo.1:カーテンレール、マイナス3.0・4.0:玩具の小ネジ用、プラスNo.2・マイナス5.0:よく使用するサイズ、きり:穴あけ用